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平成28年度施政方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年3月1日更新

平成28年度施政方針

 本日、ここに平成28年第1回桑折町定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、時節柄ご多忙中のところご出席を賜り、誠にありがとうございます。
提案理由の説明に先立ち、新年度の町政運営に臨む所信の一端を申し述べ、町民の皆さん並びに議員各位のご理解を賜りたいと存じます。
平成23年3月11日、午後2時46分、激しい揺れに襲われた東日本大震災による甚大な被害、事態をより深刻化させた原発事故災害による切迫感と混乱、心の痛み、町民にとって最も忘れがたい出来事となった、あの大災害から間もなく5年が経過しようとしています。
振り返れば、この5年間という歳月は、長く苦しい闘いではありましたが、「復興元年」をスローガンに掲げた平成24年度予算編成から、「復興と再生の正念場」、「復興加速化」、そして平成27年度の「復興実感」予算へと、町民の「いのち」と「くらし」を守るべく、復興への階段を着実に上ってきたところであります。今日、ここまで復興を実感できる所となりましたのも、ひとえに議員各位並びに町民皆さんのご理解とご協力の賜物と厚く御礼申し上げます。
 こうした中、経済情勢や国政に目を向けてみますと、我が国経済は、いわゆるアベノミクスの経済政策により、デフレ脱却への期待や、緩やかな景気回復基調を維持していると言われています。しかしながら、不安定な株価の推移、個人消費の弱さ、中国をはじめとするアジア新興国の経済情勢の不透明感など、先行きの不安材料も多く見られ、本町を取り巻く地方経済においては、好循環がもたらされているという実感には未だ乏しいところがあります。
 また、国は“新たな三本の矢”政策として、「希望を打ち出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」を掲げ、すべての人が活躍できる「一億総活躍社会」を目指すとしており、名目国内総生産(GDP)を600兆円に増やすと明言、介護離職ゼロのほか、希望出生率を1月8日まで引き上げる目標などが打ち出されています。こうした政策の実現は、本町における地域課題解決を図る上においても、大いに期待する所でありますので、国による具体的な施策が明確に打ち出され、本格的に国政が動き始めていくことを望むものであります。
 さらに、国においては、今後、人口減少が地方から加速度的に進み、東京圏への人口集中も相まって、2050年には1億人を割り込むと推計されるため、まち・ひと・しごと創生「長期ビジョン」と「総合戦略」を策定し、平成27年度を「地方創生元年」と位置付け、力強く政策を戦略的に打ち出したところです。
これにより、地方自治体においては、急速な勢いで「地方版総合戦略」の策定が進み、本町におきましても、桑折町地域創生・人口減少対策有識者会議における協議を経て、昨年10月に「桑折町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、「若者が希望をもって暮らせるまち」「子育て世代が安心して暮らせるまち」「町民みんなが健やかに暮らせるまち」を基本理念として掲げ、産業活性化や雇用確保、移住定住促進、結婚・出産・子育て支援などの諸施策に集中的に取り組み、20年後の2035年に人口1万人の維持を目指すとしたところです。
 私は、人口減少の抑制や地方の活性化のためには、国の政策としての地方創生の推進が、何よりその原動力として必要不可欠なものと捉えております。しかしながら、地方行財政を取り巻く現状や課題を鑑みますと、今、個々の自治体が地方版総合戦略を踏まえた、新たな施策や拡充策を打ち出していくにあたっては、新たな財政負担を伴うものが多いため、強い覚悟と決断が必要な実態であります。今後におきましても、国による地方創生の財政的な支援等につきましては、地方が夢と希望を持って主体的に総合戦略を推進していけるよう、十分な配慮を期待するとともに、継続的かつ柔軟性ある政策の実行を強く求めるところであります。
 さて、平成28年度は、未曾有の大災害を克服すべく策定いたしました、桑折町総合計画「復興こおり創造プラン」の最終年次となります。この間、職員一丸となって着実にその推進を図って参りましたが、迎える新年度は「復興こおり創造プラン」の“総仕上げの年”として、復興のスピードをさらに加速化させ、新しい総合計画の策定を念頭に置きながら、一つ先を見据えた施策の展開を図り、「復旧と復興」から「創生」へ、その先の輝かしい未来を展望する町政執行に邁進して参ります。
 また、「桑折町まち・ひと・しごと総合戦略」は、本町における地域経済の発展や活力ある地域社会の形成、そして人口減少の克服を実現する上で重要な実行計画であり、「復興こおり創造プラン」の推進と合わせて、重層的に取り組んでいく必要があります。現在、本町を含めた地方版総合戦略の策定を終えた自治体におきましては、国が人口減少対策を後押しするため、平成27年度補正予算として計上した、総額1千億円規模の「地方創生加速化交付金」の実施計画を申請し、国・県と協議を進めているところであります。したがいまして、町総合戦略に掲げる施策に関連した予算計上の一部につきましては、当初予算ではなく、年度内に補正予算として計上する予定でありますので、ご理解賜りますよう、よろしくお願いします。
それでは、桑折町総合計画「復興こおり創造プラン」の7つの基本構想に沿って、平成28年度における主要施策について申し上げます。
第一には、「災害に強い 安全で安心な町」についてであります。
危機管理体制と地域防災機能の充実と強化につきましては、伊達地方消防組合の司令センターが本格運用され、西分署には化学消防車、高規格救急車が更新されますので、より迅速に現場へ急行できる消防救急体制が確立されます。また、住民自治協議会が主体的に実践する防災訓練活動を支援するとともに、女性消防隊による地域防災広報活動を推進し、機能別消防団による補完体制の整備や消防団員活動服の更新など、消防団組織の強化と育成を図って参ります。
 次に、防犯灯LED化推進事業につきましては、町内約1,500の防犯灯のうち、約540灯を既にLED化しておりますが、新年度においては250灯の交換工事を進め、電気料金や環境負荷の軽減を図るとともに、夜間の犯罪防止や歩行者の安全確保に努めて参ります。
第二には、「みんなで支える 健康で人に優しい町」についてであります。
 はじめに、町民の健康管理につきましては、引き続きホールボディカウンタにより全町民の内部被ばく検査や、ガラスバッチによる外部被ばく検査を実施し、長期的健康管理を行って参ります。
 また、食品放射能濃度測定事業につきましても、非破壊検査機器を活用しながら、引き続き食品に含まれる放射性物質の不安解消に努めて参ります。
 次に、町民の健康づくりと地域医療の充実につきましては、生活習慣病の発症予防と重症化予防に向けて、新たに保健師・管理栄養士による地区担当制を導入し、家庭訪問などを行い、保健活動および栄養改善活動を実施して参ります。また、町民が安心して生活できるよう、地域医療の中核を担う公立藤田総合病院の体制および運営の安定化に努めて参ります。
次に、老人福祉センター桑折大かや園の管理運営につきましては、設備の老朽化対策や利用者の利便性向上を図るため、旧風呂真空ボイラー交換工事や女子トイレ改修工事を進めて参ります。
次に、介護予防・日常生活支援総合事業につきましては、要介護状態となっても、住み慣れた地域で、できる限り自分らしく暮らし続けることができるよう、医療・介護・介護予防・住まい・生活支援が包括的に確保される体制の構築に向け、新年度においては介護予防事業の充実に取り組んで参ります。
第三には、「自然豊かで住みやすい 美しい町」についてであります。
はじめに、除染事業につきましては、高速道路法面除染や教育施設からの除去物搬出、可燃廃棄物の搬出、半田沼の放射性底質除去に関する詳細調査など、各般にわたる除染を進めるとともに、仮置き場の安全管理に努めながら、除染土壌等の町外搬出に向けた取組み等を推進して参ります。
また、損害賠償請求につきましても、原発事故災害の責任は、東京電力株式会社と国にあることを踏まえ、今後も引き続き、本町が被ったすべての損害の賠償請求をして参ります。
次に、再生可能エネルギーの推進につきましては、昨年3月の「再生可能エネルギーの町」宣言を踏まえ、原子力依存からの脱却と、地球温暖化防止や低炭素・循環型社会の実現を目指します。新年度につきましては、住宅用太陽光発電システム設置費補助事業を拡充するとともに、組織機構の見直しによりエネルギー環境対策係を新設しながら、有識者会議において、新たに打ち出すべく施策の検討協議を進めて参ります。
次に、ふくしま森林再生事業の推進につきましては、年度別実施計画の第2年次を迎えることとなりますが、新年度においても引き続き、森林の多面的機能を維持しながら、放射性物質の低減と拡散防止を図って参ります。
第四には、「復旧と復興 快適に生活できる町」についてであります。
 相馬福島道路関連整備事業につきましては、去る2月12日に開催した桑折町総決起大会の決議に基づき、東北中央自動車道の早期完成を、今後も引き続き声高に強く求めて参ります。そして、(仮称)国道4号インターチェンジ周辺は、広域交通の利便性に恵まれた、本町の潜在的可能性を更に高めるものであり、地域経済の活性化や雇用の創出などに期待される効果も大きいことから、土地利用の検討業務を進めて参ります。
次に、災害公営住宅整備事業の推進につきましては、昨年5月に桑折駅前団地47戸が完成し、被災した桑折町民12世帯と浪江町民35世帯が新たな生活を開始しました。新年度におきましては、47戸の住宅管理業務と、長引く被災者の仮設住宅生活の解消のため、遅れることのないよう福島県代行事業による39戸の復興住宅整備事業を推進して参ります。
次に、居住環境施策につきましては、空き家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、空き家の実態調査を実施し、空き家等対策協議会の設立を進めて参ります。また、町営住宅の予防保全的な管理・修繕により、更新コストの縮減を目指すため、公営住宅等長寿命化計画策定業務にも着手して参ります。
第五には、「未来を拓く 子育て支援と学びの町」についてであります。
 「桑折町の15歳のめざす姿」の実現に向けましては、子どもの知・徳・体のバランスのとれた望ましい成長のため、学力向上対策事業、合同学習、平和学習、芸術鑑賞会の開催等を行って参ります。
主な新たな取組みとしましては、3年目を迎える平和式典派遣事業について、平和教育拡充の観点から、新年度は長崎で開催される平和式典に小学生を派遣して参ります。また、児童・生徒の学習支援のため、特別支援教育支援員の配置を更に充実するとともに、児童・生徒の読書力の強化向上を図るため、学校司書の新たな配置を進めて参ります。さらに、「イコーゼ!」を活用した教育プログラムの充実に向けては、各学校から送迎バスを手配し、屋内温水プールでの水泳授業を実施することで、児童生徒の泳力向上を目指して参ります。
次に、入園および入学祝い制服支給事業につきましては、町総合戦略に掲げた子育て支援施策を踏まえ、幼稚園入園、小中学校入学の節目において、桑折で育つ大切な子どもたちの成長を祝い、子育て期に要する家庭の経済的負担の一部を支援するため、新年度から新たに実施するものであります。更に加えて、多子世帯の経済的負担の軽減を図るため、幼稚園授業料につきましては、現在、小学校3年生までの範囲内に子どもが2人以上いる場合、第2子以降は半額、第3子以降は無料としていますが、小学校3年生の上限を撤廃し、さらなる負担軽減を図って参ります。
次に、幼稚園適正配置基本計画の推進につきましては、平成29年4月幼稚園統合に向けて、統合幼稚園園舎増築工事、保護者送迎等駐車場整備等を実施して参ります。
次に、生涯学習の推進につきましては、昨年12月に策定した生涯学習推進基本計画に基づき、開設から2年目を迎える屋内温水プール・多目的スタジオ「イコーゼ!」をはじめ、地区公民館および体育施設の機能を最大限発揮しながら、町民の皆さんの学習・実践ニーズに対応した公民館事業の展開や、自主活動支援の充実に努めて参ります。
次に、国史跡桑折西山城跡整備事業につきましては、新年度から5ヵ年計画で史跡公園整備事業に着手して参ります。平成28年度につきましては、眺望をさえぎる高木や、遺構に生えた樹木の伐採を行い、町内からも戦国時代の山城の遺構が確認できるよう整備を進めて参ります。また、歴史的風致維持向上計画の策定につきましては、今月末の国認定を目指しており、新年度の取組みとしては、歴史まちづくり講演会や歴史探訪ウォーキング事業を開催するとともに、桑折宿の景観形成に活用できる建物調査等を進めて参ります。
第六には、「大災害に負けない 活力ある町」についてであります。
有害鳥獣による農作物被害が深刻化、広域化しており、営農活動や町民生活に影響を及ぼしています。有害鳥獣駆除対策の推進につきましては、町単独事業としての集落単位での侵入防止柵設置事業を本格導入するとともに、有害鳥獣対策協議会による鳥獣被害防止総合対策交付金を活用した侵入防止柵整備事業や、有害鳥獣対策実施隊による駆除など、地域ぐるみの被害防止対策の推進を図って参ります。
次に、桃穿孔細菌病につきましては、県北地方を中心に県内全域で多発傾向にありますが、その対策として、新年度からは薬剤散布支援に併せて、新規にモモせん孔細菌拡散防止対策支援事業による防風対策支援を導入することで、感染拡大防止と徹底した防除の両面から、発生量の減少を目指して参ります。
次に、商工業振興、観光交流事業の推進につきましては、町総合戦略に掲げた施策の方向性を踏まえ、町内中核企業等との町振興に関する包括的な連携に努めるとともに、町のイメージ・知名度アップと来町促進のため、若者を対象にした特色あるイベントを関係団体等と連携して実施して参ります。また、農産物の風評被害払拭に向けては、首都圏住民を対象とした観光バスツアーを新規に企画するなど、引き続き、トップセールス並びに観光誘客と農産物の販売促進を図るなど、各種PR事業を積極的に展開して参ります。
最後に、第七として、「絆を支える 住民が主役の町」についてであります。
住民自治活動の活性化につきましては、桑折町町内会育成振興補助金交付事業により、集会所の建設や補修など、地域住民の自治活動の拠点となる施設の整備を支援して参ります。
 次に、本町の最上位計画である、桑折町総合計画「復興こおり創造プラン」につきましては、新年度で最終年度を迎えることから、平成28年12月を目途に新しい総合計画の策定作業を鋭意推進して参ります。
 次に、平成28年1月から運用が始まりましたマイナンバー制度につきましては、今後様々な行政窓口手続きの利便性向上のため、マイナンバーを取り扱うこととなりますが、町民の皆さんが安心してこの制度を利用できるよう、取り扱いに関する安全管理措置を徹底するとともに、セキュリティ対策の強化を図って参ります。
 次に、職員研修制度の充実につきましては、今後も引き続き、町内企業や金融機関と連携した研修会や、実務的な内部研修を実施するとともに、提案型の研修制度を新たに設けるなど、町民の期待に十分に応えられる行政を目指す上で、職員資質の向上と組織風土の改善に努めて参ります。
以上、平成28年度における主要施策の概要を申し上げました。
 一般会計予算は、本年度の11.6%減額の予算となり、復旧・復興事業の進捗で年々縮小し、平時の予算に徐々に近づいてきていますが、新たな財政需要も発生しているところです。
予算執行にあたっては、職員一人一人が中・長期的な視点に立ち、常に経費全般にわたる節減合理化等の取組みを推進し、最小経費で最大の効果が上がるよう努めて参ります。
なお、新年度の役場組織機構につきましては、主要施策の着実な推進と、行政施策の効率的な展開を図るため、課・係の一部見直しを行い、人員配置を含めた実効性のある体制整備を実施して参ります。
 結びに、復興の道のりは、今後も長く続いていくこととなります。また、それと同時に、まちづくりも新たなステージへと入って参ります。
私は、引き続き、夢と活力ある「こおり新時代」を実現すべく、その先の未来をしっかりと見据え、町政を一歩一歩進めて参りますので、町民の皆さんをはじめ、議員各位のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げ、新年度の施政方針とさせていただきます。