蚕糸記念公園

更新日:2024年03月06日

蚕糸記念公園の上空から見た写真

上空から見た蚕糸記念公園

蚕糸公園

 桑折町は、江戸時代の半ばごろから養蚕業が盛んになり、近郷近在の中心地区であった桑折宿は、これら蚕種や絹糸など物資の集散地となり、製品は阿武隈川の舟運を利用し出荷されていました。

 明治後期になると、蚕種や絹糸などは比較的安価な中国製品などに押され、徐々に衰退してしまいましたが、桑折町挙げての誘致の末、郡是製糸株式会社(現、グンゼ株式会社)の製糸工場が昭和7年(1932年)に進出してきました。
 製糸工場での生産の担い手は「女工さん」と呼ばれた女性従業員で、郡是製糸では多い時で約500人の女性従業員を雇用し、工場内に「家政女学院」を設置して教育にもあたるなど、旧桑折宿の市街地は賑わいを見せました。

 昭和22年(1947年)の昭和天皇の桑折行幸では、綿羊市場と郡是製糸をご視察され、その記念に庭園の一角に「多行松」が植樹され、現在も保存されています。
 昭和36年(1961年)、郡是製糸桑折工場は本宮工場に併合されましたが、2年後に福島蚕糸販売農業協同組合連合会の工場が福島市より移転してきました。しかし、国内では、絹糸が安価な外国製品に押され、福島蚕糸工場も平成15年(2003年)には解散、建物も解体され、敷地は町が取得しました。

 工場の跡地には、東日本大震災後、災害公営住宅等が建てられ、製糸工場時代の面影が残されているのは、「心字の池」や「多行松」のある庭園部分のみとなりましたが、江戸時代より養蚕業によって繁栄し、近代前期の日本経済をも支えた我が町の輝かしい歴史を語るモニュメントとして、この庭園を未来へ伝えるとともに、町民はもとより、町民と来訪者の交流の場として活用できるように整備しました。

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