半田銀山シンポジウム

更新日:2025年02月27日

半田銀山シンポジウムの様子を配信しています!下記リンクよりご覧ください。

令和6年11月10日、半田銀山シンポジウムが盛大に開かれ、県内外から訪れた多くの来場者が半田銀山の歴史ロマンに触れました。

シンポジウムは、半田醸芳小学校児童による力強い半田銀山祇園ばやしや、やまがた愛の武将隊による演武とトークがオープニングを飾り、開会式の後、こども歴史案内人から半田銀山の紹介がありました。

基調講演として、五代友厚が半田銀山の操業にあたり、稲作への影響を防ぐために沈殿池を造ったり、地元の農民と諦約書を交わし、公害防止協定の先駆けとなったことなど、故・八木孝昌氏の研究内容について五代友厚顕彰会の羽原さん、上村さんが紹介しました。

脚本家・大森美香さんの講演では、自らが手掛け、五代が登場する2つの作品、NHK連続テレビ小説「あさが来た」、大河ドラマ「青天を衝け」における五代の魅力や舞台裏などについて話しました。

アニメ「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザインを手掛けた漫画家・安彦良和さんは、声優の佐々木るんさんが聞き手となり、自身の曾祖父である兵太郎さんが半田銀山で絵図面師として働いていたことなど、半田銀山とのゆかりについて話しました。今後の作品構想なども明かし、来場者を驚かせました。

シンポジウムに合わせて、半田銀山企画展や、純銀箔蒔絵体験・甲冑なりきり体験のブース、半田銀山そば工房をはじめとした飲食ブースも設けられ、参加者は思い思いに楽しみました。

また、シンポジウムに先立ち、桑折町歴史案内人のガイドで半田銀山史跡公園や半田銀山中鋪(なかしき)を巡るスタディツアーも行われ、多くの参加者が半田銀山の歴史の奥深さを肌で感じました。

開催概要

日時

令和6年11月10日(日曜日)11時~17時
※スタディツアーは9時~11時40分

場所

桑折町民体育館(福島県伊達郡桑折町大字上郡字林泉寺前1-1)

主催

桑折町、桑折町教育委員会

半田銀山シンポジウムチラシ表

登壇者のプロフィール

安彦良和さん

特別トーク「漫画家 安彦良和と半田銀山」でご登壇。曾祖父が半田銀山で絵師を勤めらていた関係から、本シンポジウムへの登壇とポスター原画制作を快諾。

(プロフィール)
1947年、北海道生まれ。大学中退後、アニメーターとして虫プロに参画。‘79年、アニメ『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインを務め、その後『巨神ゴーグ』など数々のアニメーション作品の監督を務める。‘90年に『ナムジ』で第19回日本漫画家協会賞、‘00年に『王道の狗』で第4回文化庁メディア芸術祭賞、‘12年に『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』で第43回星雲賞をそれぞれ受賞。マンガ作品は他に『虹色のトロツキー』『ジャンヌ』『クルドの星』等。

大森美香さん

講演「脚本家が見た五代友厚」でご登壇。脚本家の視点から、桑折町民と強い交流のあった五代友厚の魅力や時代背景を紹介いただきました。

(プロフィール)
1972年福岡県出身。2005年「不機嫌なジーン」の脚本で第23回向田邦子賞を史上最年少で受賞。2016年NHK連続テレビ小説「あさが来た」の脚本で第24回橋田賞を受賞。2017年放送NHK特集ドラマ「眩~北斎の娘」が第72回文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門大賞、第44回放送文化基金賞優秀賞、第34回ATP賞総務大臣賞を受賞。大河ドラマ「青天を衝け」他、ドラマや映画脚本の分野で活躍中。

故・八木孝昌さん

基調講演 「五代友厚と半田銀山締約書」で、五代友厚と桑折の人々が締結した「締約書(公害防止協定)」の史実(皇室行幸、大久保利通他)を紐解きながら、その先進性を紹介いただく予定でしたが、10月19日に急逝されました。
先生のご生前の功績に敬意を表し、心よりご冥福をお祈りいたします。

シンポジウムでは、八木先生のご遺志を継がれた羽原顕三様、上村修三様にご登壇いただきました。


(プロフィール)
1941年京都市出身。岸和田健老大学 特任講師。奈良シニア大学 講師。博士(文学)。「新・五代友厚伝 近代日本の道筋を開いた富国の使徒」著者。

明治初期の大阪の実業家、五代友厚。大阪では経済を救った「恩人」として親しまれる一方で、歴史教科書では「悪徳商人」のように記されてきたことを受け、大阪市立大学のOBとともに教科書の改定に取組み、書替えを実現。

佐々木るんさん

(プロフィール)
1956年東京杉並に生まれ。福島県伊達郡梁川町に育つ。保原高校、法政大学卒。保原高校時代NHK放送コンテスト県3位。大学生時代、ビクター主催文化放送DJコンテストグランプリ受賞。ニッポン放送アマチュア声優コンテスト優秀賞にて声優界にデビュー。20年の日本での声優を経て20年の米国シアトルにてアニメコン、ゲームキャスティング、日本語教育に携わる。
代表作「クラッシャージョウ」アルフィン・「超時空世紀オーガス」ミムジィ・「超時空要塞マクロス」ヴァネッサ・「シティハンター」ソフィー・「バイファム」マルロ・「ハローキティ」ママ「ジャッキーチェン映画ポリスストーリー、ツインドラゴンにてマギーチェンの声。

やまがた愛の武将隊

「半田銀山シンポジウム」の開幕を盛り上げる迫力溢れる演武、そして、上杉景勝が奨励した半田銀山の開発経緯や戦国時代の銀山の見分け方等、上杉家が果たした桑折の発展に係るトークを展開しました。

(プロフィール)
やまがた愛の武将隊は、2010年に結成された、山形県の公式戦国武将隊です。400年以上の昔、東北・山形の地で隆盛を極めた偉大な戦国武将たちの魂を受け継ぎ、今なお語り継がれる数々の戦(いくさ)武勇と、武将たちが愛した、誉ある郷里の歴史文化と、魅力あふれる地域の誇りを、全国各地に伝えています。

半田銀山とは

半田銀山は、佐渡金山・生野銀山とともに日本三大鉱山に数えられ、江戸・明治期に隆盛を極めた銀山である。

江戸時代初期に本格的に開山され、中期には上杉景勝が開発を奨励し、1664年に幕府の直轄領となった(令和6年は、直轄領になり360年)。幕末には、一度閉山したが、明治に入ると薩摩藩出身の五代友厚が1874年に再興し(令和6年は、再興し150年)、近代技術の導入により1881年からは、産銀高日本一を記録した。

現在は、半田山史跡公園として整備され、鉱石を運ぶトロッコ列車の橋脚跡や女郎橋などの遺構、明治天皇が2度行幸された記念碑、坑夫の供養塔がある。坑口は桑折町に「中鋪坑口」、国見町に「二階平坑口跡」が残る。

半田銀山を再興した五代友厚

半田銀山 鉱山事務所

この記事に関するお問い合わせ先

教育文化課 生涯学習係

〒969-1692
福島県伊達郡桑折町大字谷地字道下22番地7
電話:024-582-2403
ファクス:024-582-2470​​​​​​​
メールフォームによる問い合わせ