平成27年新年のごあいさつ

更新日:2018年03月02日

平成27年新年のごあいさつ

 平成二十七年の年頭にあたり謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

旧年中は皆様方には、町政各般にわたり、特段のご理解とご協力を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 さて、国難というべき東日本大震災並びに東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故から、三年十カ月が経過しようとしています。本町においては、この間、町民の皆様の「いのち」と「くらし」を守るため、桑折町総合計画「復興こおり創造プラン」を策定し、「町土の除染なくして復興なし」、「町民の健康なくして復興なし」、「町民の安心なくして復興なし」の三大スローガンのもと、計画の着実な推進を図りながら、未曽有の大災害を克服し、やすらぎと希望に満ちた「こおり新時代」の実現に向け、一歩一歩、確実に復興・再生の歩みを進めてまいりました。

昨年は、三人の大臣がそれぞれ視察に来町されました。安倍内閣総理大臣につきましては、大和団地内の仮置場において、本町の住宅除染の取り組みと進捗状況、本町が直面している課題や問題について説明をいたしました。根本復興大臣につきましては、桃畑の現地に赴き放射性物質低減等対策や住宅除染及び災害公営住宅建設の進捗状況を説明し、東北中央自動車道建設への要望書提出を行いました。また、石原環境大臣と浮島政務官には、環境省のサポーターともに桃農家を訪れ、桃の収穫や選果作業の体験をした後、私をはじめ農業と観光関係団体の代表者方々と座談会が行われ、営農再開までの取り組み、風評被害払拭の対策、今後の展望についての意見交換が行われました。今後とも早急かつ確実な復興、再生に向けて、引続き国への要望活動を行ってまいります。

 本町の基幹産業であります農業につきましては、昨年も桃の主力品種「あかつき」が、めでたく連続二十一回となる献上桃の指定を受け、天皇家・宮家に献上することができましたことは、本町の誇りであるとともに、生産者をはじめ関係者にとりましても、大きな喜びであり励みになったものと存じます。しかしながら、桃のせん孔細菌病の被害や米価の下落等につきましては、関係団体等憂慮に絶えないところであり、政府に対して強く要望活動をしているところであります。

風評被害の払拭に向けては、首相官邸はじめ、各中央省庁へ献上桃を持参し、トップセールスを実施するとともに、観光キャンペンクルー「スマイルピーチ」と首都圏へ向けて、桑折産品のPR活動を実施してまいりました。今後更なる桑折産品の安全・安心な情報を発信していくため、ホタピーや町の観光名所のデザインをあしらった、ラッピングバスを活用し、町のPR活動を推進してまいります。

 また、本町は、昭和三十年一月に旧桑折町、睦合村、伊達崎村、半田村の一町三カ村が合併し新しい桑折町が誕生してから、一月一日で合併六十周年を迎えることができました。思えば「平成の大合併」の潮流に流されることなく、「単独立町」の道を町民皆様と供に歩んできた事は、大変意義深く、加えて国難と言うべき事態に遭遇した今、その選択は、誤りではなかったものと確信しております。本年、町では、町制施行六十周年を記念して、一年を通して各種事業を展開していくと供に、記念誌及び東日本大震災の記録誌を作成し、記憶と記録を風化させることなく、本町の歩みをしっかりと次世代へ伝えて行く所存であります。

 また、「復興こおり創造プラン」の策定から四年目を迎えた平成二十六年度は、復興加速の年と位置づけ、四千四百戸の住宅除染の完了、災害公営住宅四十七戸、並びに、子ども元気復活交付金事業を活用した屋内プール・多目的スタジオ等複合施設を建設整備中であります。迎える平成二十七年度につきましては、現在、「復興実感予算」と銘打まして、復興の新たな胎動が感じられるような予算編成に着手しているところでおります。

そして、すべての町民が復興を実感でき、生涯にわたって住み続けたいと思える夢と活力ある「こおり新時代」を力強く創造するため、全力で行政執行にあたってまいりますので、町民皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 結びに、全体の奉仕者である全職員の英知と力を結集して、町民皆様に寄り添い、頼りにされる役場を目指して町政執行にあたってまいります事を、お誓いすると共に、本日、ご参会の皆様のますますのご活躍とご健勝を心からお祈り申し上げ、新年のあいさつといたします。

平成二十七年一月六日

桑折町長 高橋 宣博

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