統一的な基準に基づく財務書類

更新日:2023年04月01日

 これまでの年度単位を基本とする「単式簿記・現金主義」による会計制度に、「複式簿記・発生主義」といった企業会計的要素を取り込むことにより、「現金主義」の会計制度では見えにくい行政コスト(減価償却費など)を把握するとともに、発生した経費を含め分析・公表するため、平成28年度決算分から、総務省から示された「統一的な基準」に基づき「貸借対照表」「行政コスト計算書」「純資産変動計算書」「資金収支計算書」の財務4表を作成・公表することになりました。

現金主義とは

 収益・費用の認識基準の一つで、現金の支出または収入時に、収益・費用を認識する考え方のこと。

発生主義とは

 費用を取引の発生時点で会計上認識するという会計上の基本原則のこと。
 取引の発生時点とは、取引に基づく現金もしくは現金同等物による決済がなされているかいないかに関わらず、その取引が執り行われた時点を指します。

複式簿記とは

 すべての取引を、ある勘定の借方と他の勘定の貸方に同じ金額を記入し、賃貸平均の原理に基づいて組織的に記録・計算・整理する簿記のこと。

統一的な基準とは

 総務省から示された「統一的な基準」(すべての地方公共団体において適用できる標準的な基準)に基づき作成するもの。
 資産評価の基準や様式など財務書類の作成の基本となる部分について統一的な取扱いをすることで、他の地方公共団体との比較を容易にすることができます。

貸借対照表(バランスシート)

 貸借対照表とは、自治体が住民サービスを提供するために保有している財産(資産)と、その資産をどのような財源(負債・純資産)で賄ってきたかを総括的に対照表示した一覧表です。
 また、資産合計額と負債・純資産合計額が一致し、左右がバランスしている表であることからバランスシートとも呼ばれます。

行政コスト計算書(損益計算書)

 行政コスト計算書は、4月1日から3月31日までの1年間の行政活動のうち福祉活動やごみの収集といった資産形成に結びつかない行政サービスに係る経費と、その行政サービスの直接の対価として得られた財源を対比させた財務書類です。

純資産変動計算書

 純資産変動計算書は、貸借対照表の純資産の部に計上されている各数値が、1年間でどのように変動したかを表した計算書です。

資金収支計算書(キャッシュフロー計算書)

 資金収支計算書は、歳計現金(資金)の出入りの情報を性質の異なる3つの区分(「業務活動収支」、「投資活動収支」、「財務活動収支」)に分けて表示した財務書類です。

各決算年度の財務書類