おいしい桃ができるまで

更新日:2024年01月09日

伊達果実農業協同組合 共同選果場

伊達果実農業協同組合 共同選果場

桃を傷つけずに選別 生産者と消費者を繋ぐ

生産者である農家の皆さんが丹精込めて作った果実などを大きさや形、色づきによって選別し、仕分け、箱詰めした後、消費者の方々が手に取るスーパーや果物専門店・直売所などへ送り出すのが『共同選果場』。生産者と消費者を結ぶ懸け橋的な存在です。

駅前から移転し現状の場所に1977(昭和52)年に設置された「伊達果実農業協同組合 共同選果場」は2,000平方メートルの広さを誇り、繁忙期には約100名のスタッフが働いています。2017(平成29)年度には箱詰にする桃を冷やすためのクーラーを新設するなど、システムも年々進化しています。

「伊達果実農業協同組合 共同選果場」で行われる桃の選別作業の流れについて見ていきましょう。

1.搬入

6月末~9月末ごろまで、農家さんたちは栽培した桃を運んできます。平コンテナで運び込まれる量は1日最大約5,000枚。時季によって若干の違いはありますが、1枚の平コンテナには7~10キログラムの桃が入っています。

共同選果場へ桃を搬入
コンテナに詰められた桃

2.選果

平コンテナに入った桃は品種ごとになっていますので、それを手にとり1つずつ目視。イタミみや病気の有無などを確認していきます。目視をパスした桃は、桃同士がぶつからないようにゴム製のトレーにのせられ、レーンで次の工程に進んでいきます。イタミなどが見つかり、レーンから外された桃はジュースやピューレなどの素材になります。

搬入された桃を目視で確認
レーンに乗って運ばれる桃

3.仕分け

目視をパスした桃は果実の内部まで測定できる上部透過式光センサを使用し、糖度・大きさ・着色を分けます。2種類のセンサ(糖度センサ・カラーセンサ)を用いるのは、仕分けする個人によって差異が出ないようにするためで、桃の選別の公平性を確保しています。

光センサー選果機を通る桃
レーンを流れる桃

4.箱詰め・出荷

「糖度センサ」と「カラーセンサ」によって、桃は「天」「特秀」「丸秀」の等級、大きさの違いによる階級に分けられます。この振り分けられた桃を手作業で箱詰していきます。それぞれの箱にはバーコードが貼付されており、トレーサビリティーにも対応しています。ちなみに、桃に直接触れるのは選果と箱詰めの2工程だけになります。

箱詰
箱詰

桃を詰めた箱は、封函する機械を通り、搬出口に到着。そこから、全国各地へ向けて出荷されます。

レーンを流れる桃箱
レーンを流れる桃箱
桃箱を封印する機械
出荷を待つ桃